
一度口にしたことは断じて曲げるつもりはない
こちらが何を言おうとも決して聞き入れようとせず、何かしら理屈をつけて自分の意見を押し通そうとする頑固な人というのは相手をする側からしても非常に厄介なものです。
今回はそんな頑固な人にはどのような特徴があるのか、頑固な人とうまく付き合っていくにはどうすれば良いのかについてご紹介していきます。


頑固な人の特徴

まずは頑固な人の「頑固さ」はどこから生まれるのかについて解説していきます。
これは大きく分けて2つのパターンに分けることができます。
- 過去の成功体験の豊富さから自分が正しいと強く思い込んでいる
- 考えることに体力を使うことを嫌悪し、思考放棄している
この2つです。①は言葉通り、これまでの経験で自分の意見・言動によってうまくいったという経験が多く、「自分に任せておけば失敗は無い」と感じているというものです。こうした人は実際のデータや理路整然とした主張には折れてくれる場合が多いです。
そして②は、主に複雑なことを簡略化するために即座にレッテルを貼り、相手の意見や状況の変化に対応することなく完結させてしまいたいという思考放棄的な思考回路を持つ人のことです。
いわゆる「頑固な人」という言葉からイメージされるのは②の方で、こうした人はほとんど対話拒否に近い対応をされることも多く、泣き目を見ている人も多いのではないでしょうか。

頑固な人との付き合い方

頑固な人とは出来る限り関わり合いになりたくないと考えるのが普通だと思いますが、現実はそううまくはいきません。
では実際に頑固な人とうまく付き合っていくにはどうすればよいのでしょうか。先ほどの2パターン別でうまく付き合っていく方法について解説していきます。
①自分が正しいと強く思い込んでいる場合
このパターンに当てはまる人は、頑固というよりは自分自信への信頼度が高いだけで、むしろ論理的で柔軟な思考を持っている場合が多いとされています。
そのため、先ほども少し触れたようにきちんとデータを提示し、順序立てて話を進めるようにすれば納得してくれることが多いです。
他にも、あくまでアイデアを提案するという体でその人が自分で考えるように仕向けることでよりスムーズに話を進めることが期待できます。
②思考放棄している場合
①よりもはるかに厄介なのがこちらのパターンで、その厄介さの理由は対話拒否の姿勢とミスラベリング(後述)にあります。
こちらの意見を全く聞き入れようとせず、対話を拒否されてしまうと説得するのがほとんど不可能となってしまい、話を進めるのが困難になってしまうのは言うまでもありません。
さらに厄介なのがミスラベリング(miss labeling)で、これは物事に誤ったレッテルを貼り、そのレッテルに考えが引っ張られてしまうことを指す心理学用語のことです。
例えば「丙午(ひのえうま)生まれの女性は気性が荒い」「彼は東大卒だから何を任せてもうまくいく」のようなことです。
また、こうした初めの印象が後の意見や言動に影響を与えることを初頭効果といい、脳に強く残るため、後からこうした認識を変えていくことは非常に困難であるとされているのです。
つまり、ミスラベリングを行い思考放棄している人に関しては、こちらからの説得が難しいうえに誤った認識がより強固に定着していくため、あとから考えや印象を変えるのはかなり難易度が高いのです。
思考放棄している人を説得するには?
これまで散々「説得は難しい」という説明をしてきましたが、対処法が無いわけではありません。
それは自分の「誤りに自分で気付かせる」ことです。
自分の考えに固執し、思考放棄している人は自身の意見・言動の自由を制限する(それに反発される)ようなことをすると、逆にそれに固執するようになります。こうした心の動きを心理的リアクタンスと呼びます。

いま勉強しようと思ってたのに、人から言われてやる気を無くした
というのと同じ心理で、強く説得しようとしてはかえって逆効果になってしまうのです。
そのため、無理に説得しようとはせずあくまで「情報を提示する・会話の中で匂わせる」程度に留めておき、自分で正しい方向に気付けるようアシストしてあげることが頑固な人うまく付き合っていく秘訣になります。

まとめ
今回は頑固な人の特徴と、頑固な人とのうまい付き合い方について解説していきましたがいかがだったでしょうか。他にも人付き合いで悩んでいる、対処法が分からないということがあれば以下のような記事が参考になりますので、ぜひご覧ください!
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