
やらなきゃいけないと分かってるのに、体が動かない
というようなことが何度も続き、怠け癖として定着してしまったという方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ「怠け癖を治したい」と思い立っても、それが癖になっているため余計やめられないという悪循環に陥ってしまうことも多いです。
今回はそんな怠け癖の原因と治し方について解説していきます。

怠け癖がつく原因は?

怠け癖は私たちにとって百害あって一利なしのように思えますが、そもそもなぜ怠け癖がついてしまうのでしょうか?
実は人が行動を起こせない原因の大半は脳の防衛機制によるものです。
簡単に言えば「不確実性を嫌う」ことで、私たちの脳には変化を拒み未知を恐れる性質があります。
そのため、新しい習慣を取り入れたり日々のルーティンから外れる行動を取ろうと考えただけで、脳にストッパーがかかり行動に移す余力を失ってしまうとされています。
人に言われるとやる気がなくなるのはなぜ?


今やろうと思ってたのに、人から言われてやる気を無くした
という経験があるという方も多いのではないでしょうか。これには心理的リアクタンスという現象が深く関わっています。
心理的リアクタンスとは、アメリカの心理学者ブレームが提唱した心理現象で、「自分の意見や言動を制限されると、それに反発して自分の意見・言動に固執し、禁止を犯そうとする感情」のことを指します。
反抗期や高いストレスのある環境で多く見られる心理状態で、自分の意見・言動の自由を奪われることに対する嫌悪やストレスに対抗するための脳の防衛機制の1つとされています。

怠け癖を治す方法

怠け癖を改善するためには、人間における行動の決定要因(これが満たされて初めて人は考えを行動に移す)を知り、自分がどの段階でつまずいているのかを理解しておく必要があります。
行動の決定要因
行動心理学において、人が自分の考えを行動に移すのには大きく分けて3つの段階を踏んでいるとされています。
①評価・信念
行動の決定要因の初めの段階は「評価や信念」です。
ここで言う評価は「頭が良くなりたい」「料理ができる人がモテる」といった自分自身や他人からの評価を指し、信念はこれまで培ってきた自分の常識や考え方からそれを行うメリットやデメリットを判断することを指します。
②感情
評価・信念の段階を経てそれを行うメリットが大きいと判断した場合、「感情」の段階に進みます。
この段階ではその行為の負荷や期間を見て「楽しそう」「頑張ろう」といったポジティブな感情を持って次の段階に進むこともあれば、逆に「しんどそう」「やりたくない」といったネガティブな感情が芽生えて挫折してしまうこともあります。
自分で自分のことを怠け癖があると判断できる人は「取るべき態度は理解しているが、感情がついてこない」という場合がとても多いので、この段階でつまずいている方が多いと思います。
③行動傾向
「感情」の段階で挫折しなかった人が最後にたどり着くのが「行動傾向」です。
行動傾向とは、「〇〇をやるといいよ」といった他者からの進言や、「近くに新しくスポーツジムができた」などの機会に恵まれることを指します。
これによって具体的な手段が固まり、行動に移すことができるというわけです。
まとめると、①で態度が決定し②で意思が確定、③で方針が定まるという順序を経て人は自分の考えたことを行動に移しているのです。
怠け癖を治すためにやるべきこと
意外に思われるかもしれませんが、怠け癖はむしろ完璧主義の人に多いとされています。
その理由は、完璧主義の人は「やるなら徹底的に」というスタンスで物事に取り組むため、作業を始めようと考えた時に先のことを考えすぎてしまって疲れてしまったり、脳にかかるストッパーが普通の人よりも大きいためです。
そのため、「とりあえず5分でいけるところまでやってみよう」「概要だけ決めよう」などとあえて見切り発車で作業を開始することで抵抗感なく作業を開始することができるのでおすすめです。
他にも簡単に始められる具体的な手法や「やる気・モチベーションの出し方」についてはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひ!⤵
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