超人的な反応速度で銃弾を避けるあの名シーンで有名な「マトリックス」ですが、映画自体がとある哲学の思考実験のメタファーになっていることを知っていましたか?
今回は「マトリックス」とその元となった「水槽の中の脳」についてご紹介していきます!
映画「マトリックス」とは
映画「マトリックス」より
そもそも「マトリックス」を見たことがない・覚えていない。という方のために簡単にあらすじを解説します。
『大手企業に就職し、プログラマーとして順風満帆な生活を送る主人公「トーマス・アンダーソン」には「ネオ」という名のハッカーという裏の顔があった。ある日、トーマスがふとパソコンを覗くと彼のパソコンには「マトリックスが見ている」という謎の文字が。』
『焦る彼をよそに2人の怪しい人間が現れ、彼にこう告げる。「あなたが生きているこの世界は現実ではない。コンピュータが作り出した現実そっくりの仮想空間なのだ。」続けて問う「現実で生きたくはないか。」と。』
予告編映像はこちらから⤵
水槽の中の脳
続いて「マトリックス」の原点となる「水槽の中の脳」についてもご紹介します。
『ある科学者が人から脳を取り出し、水槽に入った特殊な培養液に漬ける。脳と非常に高性能なコンピュータを繋ぎ、五感を完全に再現した仮想空間で目覚めた脳は、そこが現実であると錯覚する。私たちが生きているこの世界は本当に現実だと言えるのだろうか?』
というものです。この2つを見比べてみれば分かるように、「マトリックス」は「水槽の中の脳」とほとんど同じ状況を想定していることが分かると思います。
「マトリックス」と「水槽の中の脳」
映画「マトリックス」より
映画「マトリックス」では、現実世界の人間が「そこは現実ではない」ということを気付かせ、コンピュータと現実世界を懸けて戦うという筋書きです。
しかし、「水槽の中の脳」では外部からの干渉はあり得ず、水槽の中で生きる脳にとっては現実を自覚する手段がないのです。
「マトリックス」が非常に高い評価を得ているのは、「水槽の中の脳」という、「事柄の実在性の証明」「知識・意識とは」という根本的で証明が困難な話題を想定したものを、その構造部分を利用して大衆向けに分かりやすく昇華できている点にあります。
例えば「マトリックス」の世界では、高い身体能力や格闘術をインストールすることでそれを自らの「知識・経験」とすることができたり、「現実と仮想世界の意識を行き来」することで暗に実在性を強調しているということです。
全編視聴はこちら をどうぞ!
まとめ
今回は「マトリックス」の魅力と「水槽の中の脳」についてご紹介しましたが、いかがでしたか。このほかにも経済学や倫理学の思考実験についてもご紹介しているので、よろしければぜひご覧になっていってください!
マトリックスはAmazon primevideoでも無料で見ることができるので、試しに見てみたいという方はぜひ!
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